カトレアは花を咲かせるまでに7年を要します。その間、ウイルスや害虫、病気から守り、また適切な水や温度・日照管理を行うことで、ようやく花開くのです。
カトレアはサンサンと降り注ぐ太陽の光を好みます。ですが、強すぎる日差しは時に遮る必要があります。ある程度の耐暑性はありますが、暑すぎてもまた逆に寒すぎてもいけません。そのカトレアの好むところの環境を、これまでに得た経験をもとに作り出す。カトレアが生長するためのお手伝いをしてあげる、これが私のできることです。

栽培を始めた当初から一貫して、大輪のピンク系の品種が大半を占めていますが、多くのご要望を受け、花の大きさや色の違う品種も扱っています。花は、色や形の印象から、その場の雰囲気を変える力があります。大輪のものは豪華であり、小輪のものは可憐な印象を与えます。品種改良が盛んな海外の地へも定期的に出向き、新たな品種の導入も積極的に行っています。カトレアとひと言でいっても、じつに多くの品種があります。欲しいものは何でも揃う、“カトレアのデパート・山野井洋蘭”を目指し、日々品種の研究にも余念がありません。

一般にはなかなか知られませんが、カトレアは種蒔きから花を咲かせるまでに7年以上の年月を要します。長い年月の一日一日、すべては花開くまでの準備期間で、無駄な時間はひと時もありません。温度調節、太陽の光や日照時間の管理も、これまでの緻密に取り続けた詳細のデータをもとに行い、高品質の花を年間を通じて安定して出荷しております。また、徹底した環境を整えることにより、ウイルスや病害虫にもかかりにくい強い株作りを原点に、花もちの良い商品作りに社員一同取り組んでいます。

カトレアはウイルスに弱く、一度ウイルスにかかると、その株は伝染を恐れ廃棄処分となります。そのため、栽培の現場では病気やウイルスの媒体になる害虫を発生させないことがとても大切です。剪定するハサミやカミソリは、葉1枚、花1本切るだけでも毎回1本ごとに滅菌消毒を行い、病気やウイルスを伝染させないように細心の注意を払っています。
また人間に悪影響なものは、カトレアにも極力施さないことも理念のひとつ。殺菌剤や殺虫剤等の農薬の使用は限りなく抑え、肥料を含めて、天然の成分や資材を多用し虫やウイルスを寄せ付けない努力を惜しみません。

温度や日照管理も緻密な調整が必要です。温度の変化に敏感なカトレアのため、栽培施設には全室冷暖房を完備。現在では全体で1万平方メートルの敷地でガラス温室や、エフクリーン複層温室の中で栽培をし、年間を通じて約15万輪ものカトレアを開花させ、出荷しています。
また環境にやさしい農業をいち早く提唱し、温室の外部被覆材の復層化や温室内部の断熱性を高めるための保温カーテンの多層化により、従来よりも省エネルギーで栽培できる栽培施設にしました。
開花調節をするための電照設備も、いち早く白熱電球から消費電力の少ない蛍光灯に切り替え、さらに近年はLED電球を導入し、電力の消費を抑えています。
暖房も従来のA重油を燃油とする加温設備から、ヒートポンプによる加温設備に全て切り替え、排煙や燃油の流出事故等の皆無な、周辺への環境にも配慮した、安心安全な農業を心掛けています。

長年の緻密なデータをもとに、細やかな温度管理を行う機械による自動制御システムに加え、あえて人の手による管理を組み合わせ、育成、出荷のタイミング調整を行っています。切花の場合は、鉢ものに比べて温度による劣化に敏感です。花を切った後は、出荷前の保管場所や出荷場、荷造り場等も低温に保ち、出来る限り劣化を防ぐ環境を整えています。輸送も自社便で行い、専用の冷暖房仕様のエアサス車を使用し、輸送中の花のストレスを軽減しています。年間を通じて安定した出荷を行い、通常の流通に卸すだけではなく、個人のお客様のお宅などに直送も行っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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