☆ スパニッシュモス 栽培・管理・方法と皆様からのQ&A
スパニッシュモス 大葉タイプ お手入れ・栽培方法
2024.5.5改正版
当農場で、25年以上前から大切に栽培している個体から分けた株を、わけてから数年栽培し、大きくしたものを順次販売しております。
輸入直後に、切り分けたものを束ね、直ぐに販売したものと違い、当商品は株分け後きちんと当農場内で、月日をかけ適切に栽培管理したものを順次販売しており、通常流通品より、日本の気候に順応していると思います。
通常流通品との違いは、見て頂くと寄せ集めの1株ではなく、全体に綺麗に育った様子が良くわかると思います。
お部屋のインテリア、フラワーアレンジメントの下草など、面白い使い方ができます。
どうぞ面白い使い方をしてください。
スパニッシュモス 大葉タイプ
科目 : パイナップル科 チランジア属
学名 : Tillandsia usneoides チランジア ウスネオイデス
英名 : スパニッシュモス
和名 : サルオガセモドキ
生体ですので、季節により葉の成長過程や、色が違います。
長年の栽培中に枯れた葉ができますが、あえて取らずに販売します。
枯死した葉が全くない個体はありません。多少混じりますので、御了承ください。生きた植物ですので、日々新陳代謝を繰り返しています。もちろん他社様の商品には、負けない状態とは自負しております。年間安定供給し、通年販売しますが、商品が発送に耐えられない状態や時期には販売をいたしませんので、御了承ください。
発送の時点で、一番状態の良い品から選んで発送いたします。
以下の栽培管理の仕方は、当農場で管理している経験上から書いております。
ご参考になればと思います。
日当たり・置き場所
耐寒温度は5℃以上、生育適温は20~30℃くらいです。もちろんそれ以下でもそれ以上でも維持はできるようですが、状態が悪くなります。
風通しの良い明るい室内を好みますが、直射日光下よりも半日陰状態を好むようです。
根はありませんので土は不要です。吊り下げた状態で管理してください。
壁にかけた写真を良く見ますが、壁よりもカーテンレール等に下げるなど、植物のまわりに空間ができる場所を好みます。壁に常時葉が触れているいる部分など、風通しが悪い部分は、蒸れが生じ、茶色く枯死した葉が増えてしまいます。
エアコンの吹き出し口付近や、直接エアコンの風があたる場所は、乾燥が激しく、どんな植物にとっても非常に環境が悪く、置き場所としては厳禁です。
当農場では、ガラス温室の中で、
最低温度(冬季)10℃ ・・・ 暖房機で加温
最高温度(夏季)40℃ ・・・ 窓を全開にした常温
にて、太陽光を50%カットの日除け(寒冷紗)を張った下で、地上から2mの所から吊るし、1株ごとの間隔は
30㎝程度にして、全体に風通しと、陽があたるような環境で栽培しております。
水かけ、湿度 水道水でかまいません。
自然界では、水分や養分は空気中や降雨により吸収しますが、御家庭で室内鑑賞(栽培)される場合は、室内が大変乾燥しておりますので、気が向いた時間に1日1回程度(できれば夕方)、あわせて元気がないなと思う時に、葉が湿る程度に霧吹きや、シャワーのような優しい水流でまんべんなく水を掛けてあげてください。ただし、常時葉が濡れているような状態は好ましくありません。暑い日などは日没後の涼しくなった時間帯にも水を掛けてあげると、元気が出ます。かける水の温度は、夏場は水道水をそのままで大丈夫ですが、冬は少しの時間汲み置きして、置いてある場所の温度と同等に水温を合わせると、植物へのダメージが少なくなります。
4月頃から11月頃ぐらいの外気温が10℃を超える日が続く場合は、水を掛けたら、掛けた水が30分程度乾かないように、その後1~2時間程度で水滴が消えるような環境が良く成長しますし、12月から3月頃までの気温が10℃を下回る時期は、かけた水が凍らないように注意しながら、上記同様にかけて頂きますと、乾燥の時期(秋冬)も、乾燥による枯死はしないと思います。水を掛け、すぐに乾いてしまうと、植物が水を吸えません。30分~1時間の濡れた時間があれば、水分吸収ができるのではないかと思います。夕方たっぷりと水を掛けてあげれば、夏でも1時間ぐらいは乾きませんので、大丈夫と思います。
暖房機を使用する時期は特に乾燥に注意して育てますが、上記のような方法で、ほぼ大丈夫かと思います。御家庭の環境はそれぞれ違いますので、ご自身で様子を見て、水を掛ける回数や水の量の増減は行ってください。
びしょびしょに濡れた状態で、数時間放置しますと、中心部が蒸れて最悪の場合枯死します。特に風通しの悪い環境の高温時期は禁物です。
ソーキング(バケツのような容器に水を入れ、その中に植物を沈め、水分を吸収させる手法)をする場合、大きな容器で行い、15分ぐらいで水から引き上げてすぐに風通しの良い場所に吊り下げてください。
雨の日など、雨水に当ててあげるのも元気が出ます。雨に含まれる自然界の養分が、植物にとってはとても大切です。雨の場合は1日中雨に当たっていても平気ですが、夕立など雨が急に上がり、強い日差しになる場合は、日差しに当てないよう気をつけてください。
月に1回~2回程度、かける水に薄めた液体肥料などを混ぜると、なお良いと思います。液体肥料は市販のハイポネックスなどを薄めて使いますが、5000倍くらいまで薄めて使用する事をお勧めします。
当農場では栽培している数が多いので、ホースにハスクチをつなぎ、シャワーの状態でたっぷり週1回程度の水かけをしています。温室内は御家庭の部屋とは違い、湿度がとても高いので、週1回程度の水かけでじゅうぶん育ちます。
液体肥料も月1回~3回ハイポネックスと同等品を4000倍に薄めて、水かけの時の水に混ぜかけています。少し濃い3000倍ほどでかけた時もありましたが、あまり変化は見られませんでした。濃い濃度でかけるよりも、薄い濃度の方が万が一のダメージは少ないので、薄い濃度でかける事をお勧めします。
※水かけ等の時の御注意
カーテンや壁に水かけ時に、水がかからないようにご注意ください。
すぐ乾くからと安易に考えていると、カビが生えたり、変色したりと大変なことになります。
まわりが濡れても良いお庭やベランダ、浴室などの場所で、たっぷりとかけてあげてください。
もちろん、水が切れてから、元の場所に戻して鑑賞してください。
大きくなったら
生き物ですので、日々新陳代謝や成長をしています。古い部分から枯死し茶色になりますので、茶色の枯死した部分が目立つようになった時は、茶色に枯死した部分をちぎり取り、整えると見栄えが良くなります。
あまり大きくなり、ボリュームが出過ぎると、どうしても中心部が枯れてきます。大株で鑑賞しても良いですが、ちぎって小分けしていくつかに分けて栽培する事も良いと思います。その場合は30㎝以下に短く切ってしまうと、その後の生育があまり芳しくありませんので、なるべく長いままで切り分ける事をお勧めします。
長いものを元から2~3節目でそっと折り曲げ、曲げたところに紐をかけて吊るすと良いと思います。
詳しくは下記の質問欄Q14にYouTubeに載せてあります。
当農場では、増やす場合は最低でも40cm以上に切り分けたものを、何本か束ね、過分元から1:9に折り曲げ、麻ヒモで緩く結わえて吊り下げています。
また、大株にしたものは直径25cm以上、長さも1m以上のものもありますが、それはそれでボリュームがあり綺麗です。ぜひチャレンジしてみてください。
大株に仕上げるコツは、中心部に少し空間を作り、風通しや光が当たりやすくするよう工夫する事です。たまに葉が混んできた部分を、手でほぐし、少しふわっとさせるだけで、蒸れが防ぐ事ができ、改善できます。ただし、やりすぎは禁物です。毎日のようにいじられたらストレスで痛みます。適度にお願いします。
その他
お手入れ不要と誤解されている方も多いですが、植物(生き物)ですので、適度な日光と水は必ず必要です。環境を合わせれば、どんどん増えますので、長年楽しめるはずです。
どうぞ末長く可愛がっていただけます様、よろしくお願いいたします。
Q&A 皆様から寄せられた質問に回答する形で載せています。
Q1.どんなところが置き場所・管理場所に適していますか?
A. 風通しの良い明るい室内を好みますが、直射日光下よりも半日陰状態を好むようです。
根はありませんので土は不要です。吊り下げた状態で管理してください。
壁にかけた写真を良く見ますが、壁よりもカーテンレール等に下げるなど、植物のまわりに空間ができる場所を好みます。壁に常時葉が触れているいる部分など、風通しが悪い部分は、蒸れが生じ、茶色く枯死した葉が増えてしまいます。
エアコンの吹き出し口付近や、直接エアコンの風があたる場所は、乾燥が激しく、どんな植物にとっても非常に環境が悪く、置き場所としては厳禁です。
Q2. 水掛けはどうしたら良いですか?
A. 植物は鉢の中が乾いたらかけるが基本ですが、この植物の場合、鉢や根がありませんので、葉を濡らすようにかけます。
自然界では、水分や養分は空気中や降雨により吸収しますが、御家庭で室内鑑賞(栽培)される場合は、室内が大変乾燥しておりますので、気が向いた時間に1日1回程度(できれば夕方)、あわせて元気がないなと思う時に、葉が湿る程度に霧吹きや、シャワーのような優しい水流でまんべんなく水を掛けてあげてください。ただし、常時葉が濡れているような状態は好ましくありません。暑い日などは日没後の涼しくなった時間帯にも水を掛けてあげると、元気が出ます。かける水の温度は、夏場は水道水をそのままで大丈夫ですが、冬は少しの時間汲み置きして、置いてある場所の温度と同等に水温を合わせると、植物へのダメージが少なくなります。
Q3. 水掛けについてもう少し詳しく教えてください。
A. 4月頃から11月頃ぐらいの外気温が10℃を超える日が続く場合は、水を掛けたら、掛けた水が30分程度乾かないように、その後1~2時間程度で水滴が消えるような環境が良く成長しますし、12月から3月頃までの気温が10℃を下回る時期は、かけた水が凍らないように注意しながら、上記同様にかけて頂きますと、乾燥の時期(秋冬)も、乾燥による枯死はしないと思います。水を掛け、すぐに乾いてしまうと、植物が水を吸えません。30分~1時間の濡れた時間があれば、水分吸収ができるのではないかと思います。夕方たっぷりと水を掛けてあげれば、夏でも1時間ぐらいは乾きませんので、大丈夫と思います。
暖房機を使用する時期は特に乾燥に注意して育てますが、上記のような方法で、ほぼ大丈夫かと思います。御家庭でそれぞれ環境は違いますので、ご自身で様子を見て、水を掛ける回数や水の量の増減は行ってください。
びしょびしょに濡れた状態で、数時間放置しますと、中心部が蒸れて最悪の場合枯死します。特に風通しの悪い環境の高温時期は禁物です。
Q4. ソーキングの行い方と、どんな時に行った方が良いか教えてください。
A. ソーキングは、バケツのような容器に水を入れ、その中に植物を沈め、水分を吸収させる手法ですが、現実的に植物全体を水の中に沈めたまま1~2時間の放置は、生きるものにとって厳しいと思います。霧吹きなどでの水かけが面倒な場合の対応策として、一瞬程度だけ水没させるのも良いでしょうが、葉先などが折れやすいので注意が必要です。どうしても行う場合は、大きめの容器を使い、15分程度で水から引き揚げ、風通しの良い場所に吊るしてください。
Q5. 肥料は与えた方が良いですか?
A. 月に1~2回程度、かける水に薄めた液体肥料などを混ぜると、なお良いと思います。液体肥料は市販のハイポネックスなどを薄めて使いますが、5000倍くらいまで薄めて使用する事をお勧めします。濃い濃度でかけるよりも、薄い濃度の方が万が一のダメージは少ないので、薄い濃度でかける事をお勧めします。
Q6. 元気に育てたいのですが。
A. 雨の日など、雨水に当ててあげるのも元気が出ます。雨に含まれる自然界の養分が、植物にとってはとても大切です。雨の場合は1日中雨に当たっていても平気ですが、夕立など雨が急に上がり、強い日差しになる場合は、日差しに当てないよう気をつけてください。
Q7. 中心部が茶色くなってきてしまいました。
A. 株が大きくなった時や、蒸れが生じた時に枯死し茶色になります。植物のまわりに空間ができる場所を好みますので、壁に常時葉が触れているいる部分など、風通しが悪い部分は、蒸れが生じ、茶色く枯死した葉が増えてしまいます。中心部に少し空間を作り、風通しや光が当たりやすくするよう工夫する事により、蒸れを軽減させる事ができます。たまに葉が混んできた部分を、手でほぐし、少しふわっとさせるだけで、蒸れが防ぐ事ができ、改善できます。ただし、やりすぎは禁物です。毎日のようにいじられたら植物もストレスで痛みます。適度にお願いします。
Q8. 茶色になってしまった部分はどうしたら良いでしょう?
A. 生き物ですので、日々新陳代謝や成長をしています。古い部分から枯死し茶色になりますので、茶色の枯死した部分が目立つようになった時は、茶色に枯死した部分を切り取り、整えると見栄えが良くなります。茶色になってしまった部分は残念ながら枯死してしまっており、その部分からの再生(芽や葉が出る事)はありません。切り取ってしまい、残った葉の部分を大切に育てる事が賢明かと思います。
しかし、残った部分が5㎝程度の短い部分の場合、短く切ってしまうと、束ねたりする時のダメージが大きいので、元気な部分が30cm以上になるまで、大切に養生しましょう。中心部が茶色になってしまい、まわりが元気な場合は、枯死した部分の風通しを良くし、そのまま大きく育て、30㎝以上の元気な部分だけを切り取り、あらたな束を作って育てましょう。残った部分は、同様に大きくなるまでそのまま育て、伸びたらわけて育てる事を繰り返します。
Q9. 大きくなりましたので、株をわけて小さくして、数を増やしたいのですが。
A. あまり大きくなり、ボリュームが出過ぎると、どうしても中心部が枯れてきます。大株で鑑賞しても良いですが、切り取って小分けしていくつかに分けて栽培する事も良いと思います。その場合は30㎝以下に短く切ってしまうと、その後の生育があまり芳しくありませんので、なるべく長いままで切り分ける事をお勧めします。
長いものを株元から2~3節でそっと折り曲げ、曲げたところに紐をかけて吊るすと良いと思います。
当農場では、増やす場合は最低でも30~40cm以上に切り分けたものを、何本か束ね、1:9折り曲げ、麻ヒモで緩く結わえて吊り下げています。
また、大株にしたものは直径25cm以上、長さも1m以上のものもありますが、それはそれでボリュームがあり綺麗です。ぜひチャレンジしてみてください。
Q10. 室内からベランダなどへ、置く場所を変えたいのですが。
A. 朝晩の気温が10℃以上の季節ならば、室内と外気温との差が少ない早朝や夕方からベランダや外の木陰に移して管理しても問題は少ないと思います。人も植物も、急激な温度変化と太陽光の強弱はストレスを感じます。徐々に慣らすようにすれば、間違いも少ないと思います。
Q11. 屋外で冬越ししますか?
秋に温室南側の屋外、陽だまりに置いた鉢植えのブルーベリーの枝に掛けたままにし、翌年7月13日に撮影したものです。
置き方・・鍵の手に北側・西側に温室があり、朝から12時頃までは陽が当たる屋外に吊るし、鉢植えのブルーベリーに枝に掛けたまま
水の回数・・気が向いた時に掛けた程度で、あとは自然の雨任せ
最低気温・・-5℃程度
風当り・・北風、西風があたらない。南風、東風はあたる
以上の条件ですが、中心部はかなり枯死しましたが、外側に新しい葉が伸び、見た目は悪くなりましたが、茨城県西部の我が家でも屋外冬越しはしました。あくまでも実験的結果です。すべての皆様が屋外で冬越しできる保証はできません。自己責任でお願いします。
屋外は氷点下になりますので、枯死した部分は多くなりますし、再生しても葉の色も悪く、見た目的に美しくありません。野生!って感じに見えます。
太葉でも寒さには弱いと感じてます。
育て方にも書いてありますが、栽培している我が家の温室は厳寒期でも最低温度10℃くらいです。1日中10℃と言う訳ではございませんが、暖房機の稼働時間が17時~翌朝7時なので、朝7時以降夕方までは、外気温が冷え込めば10℃以下になう事もまれにあります。ましてや、温室内でも外周部の外気に左右されやすい部分に置いてありますので、温室内の環境としては最悪の場所です。ですから、多少は寒さに強くなっているかもしれませんが、油断は禁物です。
あわせて、乾燥にも注意が必要です。御家庭ではエアコンやストーブが熱源ですから、湿度がかなり低くなっていると思います。特に注意して欲しいのが、冬季に夕方水をかけ、濡れたまま気温が低くなった時です。寝るからと暖房を止めてしまうと、濡れたままの植物はかなり寒さを感じてしまいます。乾くまで室温をあげたままの状態にするか、早い時間に水を与え、暖房を止める時には乾いた状態にしてあげると良いかと思います。良く例えるのですが、人も靴下や袖口が濡れたままだと寒いですが、着替えて乾いた状態になると寒さも和らぎます。植物も同じです。参考までに。
Q12. 高温・低湿度に置いた場合の様子
A. 最高気温 55℃ (温度計振り切り)、湿度40%以下、水かけは1日おき
2021年7月14日設置~2021年7月26日撮影
可愛そうなことに、2週間後の姿です。カラカラに乾燥してしまいました。水を掛けても生き返りませんでした。
Q13. 株が大きくなり、ボリュームが出てきました。中心部の蒸れが心配なので、株分けをして株を小さくしたいのですが。
A. 株分けも良いと思いますが、ボリュームがある場所だけ、ほぐしてあげて、空気が通るようにしてあげても、良いと思います。
我が家には250gを超えた大きな株が数個体ありますが、上部のほんの一部だけが枯れているだけです。
温室の中は常時、人間には感じない程度の、線香の煙が少し流れるくらいの弱い風が、循環扇により流れていますので、そのせいかも知れません。高温時(夏季等)に水をかけ、ムレムレの状態で長時間置かなければ、けっこう大丈夫かなと思います。
Q14. 株分けの仕方を教えてください。
A. YouTubeに動画をアップしました。聞こえづらい部分があるかもしれませんが、参考にしてください。